お味噌汁、毎日食べるものだけに安全なものをとできるだけ素材がシンプルな味噌を探し購入してきました。米味噌の場合、原材料は米、大豆、食塩 しかも大豆は遺伝子組み換えでない国産というものを選ぶようにしていたのです。
そんなに原材料にこだわるなら自分で作るのが一番いいじゃないの!!と頭では分かっているものの、一から作るとなるとどうも敷居が高く思えてずっとスルーしていました。(苦笑)
以前熟成する前の味噌を5キロ、半年以上ねかせて使うというのを購入したことがあり、自分では作っていないのですが半年もねかせるので作った感があったのかそれで満足してました。
なので、面倒に思えた味噌作りには決して手を出さないようにしてたんです。(苦笑)
ところが、折しも日頃お世話になっている関西在住のご夫婦(奥様は発酵家庭料理研究家です。通称まごきょんさんといいます。ここからはまごきょんさんと呼ばせていただきますね)から味噌作りのワークショップをやると声をかけてもらう機会が・・・
これはラッキー!!!
自分で始めるには敷居の高かった味噌作り、しかも家族で体験できるよぉ~っというお誘い!家族で体験できるなんて願ってもないことです!自分だけだと気が引けちゃいますからね。
ということで家族みんなが初めて味噌作り体験をしました!
今回の体験を通して学んだことはなんて味噌作りの奥が深いこと!!!しかもわりと簡単にできちゃう!!ってことでした。
そ、し、て!発酵食のプロならではの教えもいただきました!
もちろんその教えも皆様にシェアしますよ~
味噌作りを体験してみようか思案中の方、自分で作ってみたいと思っている方、はたまた既に味噌作りを経験した方にも必見です!
ちょっと長いですが(苦笑)是非最後までお付き合いくださいませ♪
目次
手作り味噌の準備するものと材料!
今回はワークショップに参加させていただいたということで、材料をそろえることから大豆を蒸すところまではご夫婦で準備してくださいました。
必要な準備品については以下の通りです。
- 蒸し器 (WSでは七輪と蒸篭を使っていました)
- 蒸した大豆を冷ます たらい 等大きな容器
- しっかりした大きなビニル袋1枚 薄かったら2枚
- ティッシュ
- ラップ
- 保存容器
- 乾燥大豆500~600g(蒸し大豆で1.250g)多めの600gを推奨
- 玄米糀1.000g
- 塩250g(今回は2種類の塩を使用。塩分濃度は全量の約10%が最低目安)
- 大豆蒸し汁(味噌全体が硬かった時に使うことがあります。)
- アルコール度数の高いお酒 焼酎もしくはウオッカ等
それでは次に工程について説明していきますね
驚き!!至ってシンプル味噌作りの工程!!
味噌作り、材料や道具の説明をうけて用意するものは意外にシンプルとわかりました。
では工程については???やっぱり面倒なのかなぁ?と味噌作りを始める前に思ってたんですが・・・。
はたして味噌作り体験をしてみると、あれれ???なーんだ簡単じゃない??と思うほど工程もシンプルでした。
- 乾燥大豆を二日間水に漬ける
- 水に漬けた大豆を大豆が柔らかくなるまで蒸す
- 塩切りを行う。(塩と生糀を混ぜます)
- 塩と生糀を混ぜ一旦取り出す。
- 蒸した大豆をビニルに入れて潰す。
- ※(ここで全体が固かったら蒸し汁を足して好みの固さにする)
- 大豆に塩切りした生糀を入れて混ぜる。
- 保存容器を焼酎などの度数の高いアルコールで消毒する
- 空気が入らないように大豆と生糀をあわせたもので味噌玉を作る
- 消毒した容器に味噌玉を空気が入らないように詰めていく
- 最後蓋代わりに酒粕を全体に広げ薄く敷き詰める
- ラップを酒粕の上にぴったりとくっつくようにしてかける。
- 風通しの良い温度差があまりない暗所にしまう
・・・と工程はこんな感じでした。
ではここからは写真を使ってよりわかりやすくどんなふうに味噌作りを行ったかを説明していきますね。
写真1 ⇒和蒸篭を使って大豆を蒸しているところです。見えていませんが七輪を使っていました。実際家で作るときは蒸し器を使います。
写真2 ⇒固い乾燥豆がホクホクになったかどうか?親指と小指で(写真は親指とひとさしゆびなんですが・・・(汗))豆を潰して確認。力が入らない指でもふわっと潰せる柔らかさになればOK!
写真3 ⇒蒸した大豆を桶に移して冷まします。熱いまま生糀を混ぜると発酵がしにくくなるため。
写真4 ⇒これから上記の大豆とこの三つの材料を混ぜていきます。
写真5 ⇒まず30リットルくらいの大きさのビニル袋に塩をいれます。ここでは2種類のお塩を使用。
写真6 ⇒続いて玄米糀を投入。
写真7 ⇒玄米糀と塩を混ぜます!これを塩切というんだそうです。(ここ重要⇒)家族3人で交代して塩切しました。塩切した玄米糀はいったんビニル袋から取り出します。
写真8 ⇒一蒸した大豆を生糀を取り出したあとのビニル袋に投入
写真9 ⇒袋の上から手で押して大豆をつぶします。固かったら写真4の①の蒸し汁を少しづつ加えて固さを調整します。
写真10 ⇒つぶれていない豆を発見しては細かく潰します。潰し終わってから塩切した生糀を混ぜ合わせます。
写真11⇒潰し終わったものを空気を抜くイメージで味噌玉にしました。
写真12 ⇒前もって消毒しておいた保存容器にここも空気がはいらないように入れていきます。
これも家族3人で交代してやりました。
写真13 ⇒最後に酒粕で蓋をします。スプーンを使うととても滑らかな蓋ができあがります。
写真14 ⇒ラップを酒粕の表面に敷き詰めて空気を入れないようにします。日付や材料などを書いて完了
写真15 ⇒半年から1年ねかせる為に暗室に保管をします。我が家では梅酒を毎年作っているのでその横に~
次はこだわりが凄すぎる!!素材についてお話ししますね
シンプルだからこそこだわりたい素材!!
今回は発酵家庭料理研究家のまごきょんさんが全てにおいてこだわり抜いた素材を用意してくださいました。
写真1の大豆はもとより写真4の②の塩③の玄米糀どれもがこだわり抜いています。
ここでは詳しくお伝えできないので、最後のプチ情報でこだわり抜いた素材についてまごきょんさんのリンクを貼っておきますのでそちらも是非ご覧になってくださいね。
みていただいたらわかるようにこれらの素材の共通点は安全な素材ということなんです。しかも、どれもが素材そのもののパワーをもっています。パワーがある・・・引いては安全につながるという事なんですね。
- 大豆 無農薬みずくぐり大豆(滋賀県高島の在来種)
- 塩 久米島海洋深層水開発球美の塩 ・ リコエンザイム ビオソルト
- 玄米糀 名刀味噌本舗オーがニック生糀
- 酒粕 上原酒造”不老泉”の酒粕
そして、ちょっとこれはまねできないなぁとおもったのは水です。なんと使用していたのは高島の”湧水”でした。
この湧水に二日間大豆を漬けておくなんて贅沢この上ないですネ。我が家は都会のど真ん中なので自分たちが作るときは浄水器の水を使うしかありません(苦笑)
興味のある方はこちらから塩の商品を購入できるのでどうぞ↓
このお塩、何が凄いかというと、水に溶かすと水素が発生するんだそうです。なめてみると温泉卵の味がしました。いかにも体によさそうなお塩です。
綺麗な沖縄の海でしかも200m以上深いところの海の水、海洋深層水から抽出されたお塩ということでミネラルがたっぷりなのが魅力です
それでは次に美味しい味噌を作る決め手についてお話ししたいと思います。
美味しいお味噌を作る決め手は・・・?
ワークショップを開いていただいたまごきょんさんにこんなことをおしえていただきました。
美味しいお味噌を作る決め手は
質の良い材料と常在菌!
質の良い材料については既にご紹介した通りです。
気になったのは常在菌!
常在菌・・・?ちょっとWikipediaで調べてみました。
常在菌(じょうざいきん)とは、主にヒトの身体に存在する微生物(細菌)のうち、多くの人に共通してみられ、病原性を示さないものを指す。
常在菌の種類は多種多様で、地域環境や生活習慣、および身体の部位により違いが見られる。誤解されやすいが、「健康な身体にも存在する菌」であって「全ての人間が持っている菌」という意味ではない。
基本的には人の健康に影響を与えず、共生関係にあるものを指すが、免疫力の低下により日和見感染を起こすこともある。。
Wikipedia常在菌より
常在菌ってその言葉通りどこにでも存在している菌なんですね、悪さをしない菌、なんでも皮膚には数十種類の常在菌が存在して数百億の常在菌が健康な皮膚をまもっているのだとか!!!
それがどう味噌作りに生かされる要因となるのか?ぴんとこないとおもいませんか?
ところが、まごきょんさんにお話しいただいてものすごく腑に落ちたんです。
常在菌が美味しいお味噌作りに一役買ってるということが!!
このお話、簡単に説明しますと、常在菌はおふくろの味をつくっている大きな要因になっているとか・・・
つまりお母さんの常在菌が日々の手料理に刷り込まれてそれを家族は毎日食す訳です。
料理の味には作った人の常在菌が影響しているそうなんです。それがそれぞれの家庭の味になって、ひいてははおふくろの味となるってことでした。
だから、結婚して間もなくお嫁さんの味になじめない旦那様は年を重ねるうちにお嫁さんに味になじんじゃう。
子供にとってはおふくろの味になっちゃうってわけなんですね。
という事は、今回の手づくり味噌!家族全員の常在菌を味噌にしっかり刷り込むことで味噌の味が家族で作った独自の味になっていくってことに合点がいきました!
いやぁ、こんなこと教えていただくまで全くわかっていなかったですね。
このお話を聞いて聞いて私たち家族3人一生懸命常在菌をお味噌にしみこませました。(笑)
ここでちょっと耳寄り情報♪常在菌を殺してしまわないように味噌作りを始める際の手洗いは石鹸は使いません。水で表面のゴミ?を流水で15秒!洗い流すだけなんですよ。と教えてもらいました。
次はここは見逃さないでほしい失敗しない味噌作りのポイントについて説明しますね
- 容器のアルコール消毒をしっかりする(度数の高いものを使用)
- 空気が入らないようにキュンキュン容器にお味噌を詰める
- 詰めおわったら酒粕を使って蓋をする。蓋の層は5㎜から1㎝くらい?
- 酒粕の蓋はざらざらしないようにスプーンを使って表面を滑らかにする。滑らかにすることでカビ発生を防止
- サランラップを酒粕の蓋の上に隙間なくピシっと敷く。空気がはいらないように
酒粕はカビの発生の抑止力になるんだとか!
そして表面を滑らかにすることでよりカビの発生が防がれるそうです。
因みにこの酒粕、蓋をしたてのころは白い色をしていますが、味噌の熟成にあわせて色が茶色になり味もまろやかになってお酒のあてになる美味しい代物に変身するんだそうです。
これはこれでとても楽しみですねー。
味噌作り体験をして思ったこと
さて、味噌作り、そろえる材料もさほど多くなく、工程に至っては至極簡単でありました。
今回のワークショップの時間は約3時間、始めの説明や味噌作りにかかる準備、味噌作り完了後のお茶会の時間を差し引くと味噌作りにかかわった時間は実質1時間もかかっていません。
今回は豆を蒸すという過程はご夫婦が既に準備をしてくださったので我々はやっていないのですが、蒸す時間を入れても半日でできそうな感じでした。
・・・と、いうことで私の中では味噌作り、作る敷居がグっとさがりましたねー
因みに、以前、長崎の原爆投下されたところから近い病院に勤務されていた 秋月真一郎医師著作、体質と食物という本を読んだことがありまして、その本を読んで、玄米と塩と味噌とで多くの人の原爆後遺症を救った話がずっと印象に残っていたんです。その本を読んで以来、味噌に関してはコストがかかってもできるだけ良い味噌を買うように心がけていました。
だからこそ!お味噌を厳選した材料を使ってこんなに簡単に作れることを学べたのは喜びでした!
しかも、今回仕込んだお味噌は生きているお味噌なんですね。
生きている味噌???ってなんなの?とおもわれるでしょうけど
ちょっとこの写真を見てください↓
いつも私が買っている市販のお味噌です。発酵を止めるために脱酵素剤が入っています。が、実のところ、市販のみそは殆どが死んでしまっているお味噌なんだそうです。
「生きた味噌はずーっと発酵がつづいている!」とまごきょんさんがおっしゃってました。そう、味噌作りの味噌は生きているんです!
そういう意味でも味噌作りというのは凄い価値があるんだと理解しました。
他にも、今回の味噌作りの体験を通して、しみじみ良かったなーと思ったことがあります。
それは家族3人で味噌を仕込む楽しさを味わえたことです。作っている間の家族は満面の笑顔でしたよ。
場所が関西滋賀県の高島ということで帰りの電車では味噌作りを思いかえせて楽しかったです。
それに、味噌に家族の常在菌をしっかりしみこますことができたじゃないですか!!
お味噌そのものが特別感ありありです♪家族でひとつの物を作り上げた達成感がありますから(笑)
きっと味噌作りは毎年家族の冬のイベントになること間違いなし!ますます家族の絆が強くなりそうです(笑)
そういう意味でも味噌作りをしてみるのはお勧めだと思います。家族で体験できるのであれば是非にと思います。
さてさてここまで味噌作りについて素材から工程までお話してきましたが、次はちょっとしたプチ情報をお伝えしたいと思います。もう少しお付き合いくださいね
プチ情報をおしえちゃいます
さてさて、ここではふたつほどプチ情報をおしえちゃいますヨ。
今回参加した味噌作りの体験はたまたまいつもお世話になっているご夫婦のお誘いのお蔭で実現しました。
しかもまごきょんさんが発酵家庭料理研究家ということでプロの教えを乞うことができ、それは本当にラッキーだったと思います。
誰もが教えを乞えるプロが近くにいることは限らないですから・・・・
そこで、皆様にあるWEBサイトをご紹介したいと思います。
これもご夫婦に教えていただきました。
それは、体験を探すことができるWEBサイトTABIKA。
因みに、自分の住んでいるエリア、関西で調べると早速”味噌作り”出てきましたヨ。
この他にもまなびマーケットストアカという体験を探せるWEBサイトがあります。
もちろんここにも味噌作りワークショップ発見!!
ということで、今回ご紹介した内容ではやっぱり一人で味噌作りをするには不安だなぁという方、記事を読んで味噌作りを体験してみたいと思われた方、是非TABIKAやストアカで検索してお味噌作りトライしてみるのもいいですね。
そして、もうひとつのプチ情報
もっと味噌作りの情報を知りたい方、今回の材料についてどれだけ良い材料なのかもっと知りたい方、発酵家庭料理研究家のまごきょんさんのブログをご覧になってください。味噌作りとても詳しく書かれているので味噌作りの敷居がますます低くなると思います。興味のある方は是非訪問してみてください!お勧めです♪
まとめ
さて、味噌作り体験のレポートはいかがでしたでしょうか?
ここでポイントだけまとめますと・・・
- 手作り味噌の工程は至って簡単
- 素材にこだわることで安心安全を追及できる。しかもおいしい。
- 美味しいお味噌を作る決め手は質の良い材料と常在菌!!
- 失敗しない味噌作りのポイントはカビ対策にあり!!
味噌作りについて興味をもっていただけましたか?まずは体験からスタートがお勧めです。
できれば家族と~
そして、みんなで作るという家族の年間行事にするのもいいですね。
もちろん我が家は今回の味噌作り体験のおかげで来年からは家族の年間行事の一つになりました♪
ここまでお読みいただきありがとうございました。
こんにちは( ´ ▽ ` )ノ
いや〜、手作り味噌を作りたくなってきました。その気にさせられます(笑)
返信は不要です◎
岸田
コメントありがとうございました!!
手作り味噌を作りたくなったという感想嬉しいです!
記事を書いた甲斐がありますー
是非トライしてみてくださいませ~。
京都大原のベニシアさんも、手作り味噌をご経験されていました。大豆を茹でたり、臼や杵、ミキサーなど、やり方は色々ですが、味噌玉と、常在菌と、麹の大切さは変わりませんね!ありがとうございました。
今松さん、重ねてのコメントありがとうございました。
味噌つくりは、発酵食にご興味があれば、トライをお勧めします。
ご覧の通り。作業工程がシンプルなので思ったより簡単に作れるので・・・
写真を見ていただいて、「なーんだ簡単そう、作ってみよう」って思ってくださったら
記事を書いた甲斐があると申しますか、この上なくうれしいです。
実はまだ記事にはしていないのですが、おからから作る味噌つくりを初夏にやっております。
おからが白いので、仕込んだ時は白みそのようでしたが、今は普通の味噌のような色となりただいま熟成中です。
おから味噌は豆味噌よりもっと簡単に仕込めましたですヨ。
最初の味噌つくりはおから味噌から始めるのもいいかもしれません。
おから味噌レポートも書いていきたいと思っておりますのでいましばらくお待ちくださいね。